チェルノブイリ紀行その2

5キロ圏内の処理場で放射性廃棄物を一括処分

樹木や建物など除染廃棄物はその場で埋設?

 

 チェルノブイリ原発から5キロ圏内の一角に、核燃料を除き、原発から出てくる放射性廃棄物を一括して処理している処分場があった。当然だが、誰も住んでいない30キロ圏内の広大な敷地の中でも、さらに人がほとんど立ち入らないエリアにある。通常のチェルノブイリ・ツアーでは見学しないらしく、コンダクターのアンドレーも「施設は知っていたが、初めて来た」と驚いていた。

 

 管理している職員によると、核廃棄物は幅38メートル、長さ140メートル、最も高いところで高さ16メートルの断面が菱形になった半地下の埋設処理施設に納められるという。1基の内部は厚さ5メートルの粘土と同じく5メートルの砂で層を作り計10メートルの隔壁が上下に設けられているので、地表部分の空間線量は周辺の環境と変わらないと説明した。

 入っている廃棄物は使用済み核燃料などの高レベル廃棄物や液体廃棄物を除くほとんどの廃棄物だという。地上に出ている部分には草を植えているので、遠くから見ると半円形のカマボコのような形になっている。廃棄物を土葬した巨大な墓地ともみえる。これが処理場に50基強並んでいる。処理場は鉄条網で囲まれ、数匹の番犬が侵入者に目を光らせており、ゲートから中に入る許可は得られなかった。

 この廃棄物処理場は事故を起こしたチェルノブイリ原発4号機の廃棄物だけを扱っているのではないようだ。ウクライナは旧ソ連から独立した後、ロシアとの関係悪化でエネルギー供給が悪化、他地区の原発と同じようにチェルノブイリでも1~3号機を稼働させてきた。

 現在は欧州側の要請でチェルノブイリは炉を停止したというが、放射性廃棄物は出続けている。このため、処理場はあと少しで満杯になるという。満杯になった後は当面、廃棄物施設と施設の間のスペースに同じような穴を掘って施設を作るが、その後500メートルほど離れた土地に新たな「墓地」を作るかどうかは未定という。

 

 13号機までの使用済み核燃料は各発電所内のプールなどに保管されている。各施設の老朽化に伴い、敷地内に一時的な貯蔵施設を設け、そこに保管する計画だが、最終処分方法は決まっていない。旧ソ連時代、ウランはウクライナで産出したが、燃料加工や再処理は別の共和国で行われたため、ウクライナは処理技術を持っていない。再処理して最終処分したいというのがウクライナの希望だが、ロシアやIAEAなどとの交渉は進んでいない。

 

 チェルノブイリ原発の管理が続く限り、廃棄物は増え続ける。事故を起こした4号機は老朽化した「石棺」を覆う新しいシェルター建設に手一杯で、廃炉への展望はない。他の3つの炉は老朽化しており、いずれ廃炉を迫られる。

5キロ圏内の処理場で放射性廃棄物を一括処分

樹木や建物など除染廃棄物はその場で埋設?

 

 チェルノブイリ原発から5キロ圏内の一角に、核燃料を除き、原発から出てくる放射性廃棄物を一括して処理している処分場があった。当然だが、誰も住んでいない30キロ圏内の広大な敷地の中でも、さらに人がほとんど立ち入らないエリアにある。通常のチェルノブイリ・ツアーでは見学しないらしく、コンダクターのアンドレーも「施設は知っていたが、初めて来た」と驚いていた。

 

 管理している職員によると、核廃棄物は幅38メートル、長さ140メートル、最も高いところで高さ16メートルの断面が菱形になった半地下の埋設処理施設に納められるという。1基の内部は厚さ5メートルの粘土と同じく5メートルの砂で層を作り計10メートルの隔壁が上下に設けられているので、地表部分の空間線量は周辺の環境と変わらないと説明した。

 入っている廃棄物は使用済み核燃料などの高レベル廃棄物や液体廃棄物を除くほとんどの廃棄物だという。地上に出ている部分には草を植えているので、遠くから見ると半円形のカマボコのような形になっている。廃棄物を土葬した巨大な墓地ともみえる。これが処理場に50基強並んでいる。処理場は鉄条網で囲まれ、数匹の番犬が侵入者に目を光らせており、ゲートから中に入る許可は得られなかった。

 この廃棄物処理場は事故を起こしたチェルノブイリ原発4号機の廃棄物だけを扱っているのではないようだ。ウクライナは旧ソ連から独立した後、ロシアとの関係悪化でエネルギー供給が悪化、他地区の原発と同じようにチェルノブイリでも1~3号機を稼働させてきた。

 現在は欧州側の要請でチェルノブイリは炉を停止したというが、放射性廃棄物は出続けている。このため、処理場はあと少しで満杯になるという。満杯になった後は当面、廃棄物施設と施設の間のスペースに同じような穴を掘って施設を作るが、その後500メートルほど離れた土地に新たな「墓地」を作るかどうかは未定という。

 

 13号機までの使用済み核燃料は各発電所内のプールなどに保管されている。各施設の老朽化に伴い、敷地内に一時的な貯蔵施設を設け、そこに保管する計画だが、最終処分方法は決まっていない。旧ソ連時代、ウランはウクライナで産出したが、燃料加工や再処理は別の共和国で行われたため、ウクライナは処理技術を持っていない。再処理して最終処分したいというのがウクライナの希望だが、ロシアやIAEAなどとの交渉は進んでいない。

 

 チェルノブイリ原発の管理が続く限り、廃棄物は増え続ける。事故を起こした4号機は老朽化した「石棺」を覆う新しいシェルター建設に手一杯で、廃炉への展望はない。他の3つの炉は老朽化しており、いずれ廃炉を迫られる。

 

 一方、除染で出てきた放射性廃棄物はどう処分されてきたのだろうか。5キロ圏内の処理場で放射性廃棄物を一括処分

樹木や建物など除染廃棄物はその場で埋設?

 

 チェルノブイリ原発から5キロ圏内の一角に、核燃料を除き、原発から出てくる放射性廃棄物を一括して処理している処分場があった。当然だが、誰も住んでいない30キロ圏内の広大な敷地の中でも、さらに人がほとんど立ち入らないエリアにある。通常のチェルノブイリ・ツアーでは見学しないらしく、コンダクターのアンドレーも「施設は知っていたが、初めて来た」と驚いていた。

 

 管理している職員によると、核廃棄物は幅38メートル、長さ140メートル、最も高いところで高さ16メートルの断面が菱形になった半地下の埋設処理施設に納められるという。1基の内部は厚さ5メートルの粘土と同じく5メートルの砂で層を作り計10メートルの隔壁が上下に設けられているので、地表部分の空間線量は周辺の環境と変わらないと説明した。

 入っている廃棄物は使用済み核燃料などの高レベル廃棄物や液体廃棄物を除くほとんどの廃棄物だという。地上に出ている部分には草を植えているので、遠くから見ると半円形のカマボコのような形になっている。廃棄物を土葬した巨大な墓地ともみえる。これが処理場に50基強並んでいる。処理場は鉄条網で囲まれ、数匹の番犬が侵入者に目を光らせており、ゲートから中に入る許可は得られなかった。

 この廃棄物処理場は事故を起こしたチェルノブイリ原発4号機の廃棄物だけを扱っているのではないようだ。ウクライナは旧ソ連から独立した後、ロシアとの関係悪化でエネルギー供給が悪化、他地区の原発と同じようにチェルノブイリでも1~3号機を稼働させてきた。

 現在は欧州側の要請でチェルノブイリは炉を停止したというが、放射性廃棄物は出続けている。このため、処理場はあと少しで満杯になるという。満杯になった後は当面、廃棄物施設と施設の間のスペースに同じような穴を掘って施設を作るが、その後500メートルほど離れた土地に新たな「墓地」を作るかどうかは未定という。

 

 13号機までの使用済み核燃料は各発電所内のプールなどに保管されている。各施設の老朽化に伴い、敷地内に一時的な貯蔵施設を設け、そこに保管する計画だが、最終処分方法は決まっていない。旧ソ連時代、ウランはウクライナで産出したが、燃料加工や再処理は別の共和国で行われたため、ウクライナは処理技術を持っていない。再処理して最終処分したいというのがウクライナの希望だが、ロシアやIAEAなどとの交渉は進んでいない。

 

 チェルノブイリ原発の管理が続く限り、廃棄物は増え続ける。事故を起こした4号機は老朽化した「石棺」を覆う新しいシェルター建設に手一杯で、廃炉への展望はない。他の3つの炉は老朽化しており、いずれ廃炉を迫られる。

 

 一方、除染で出てきた放射性廃棄物はどう処分されてきたのだろうか。

残念ながら現場では満足な回答は得られなかった。理由の一つに、チェルノブイリの場合「除染」といっても、日本のようにフレコンパックと呼ばれる真っ黒な袋に詰めて一時保管し、どこかに移送するのではなく、その場に埋設したケースが多いことがあげられる。

 放射性物質が降り注いで真っ赤に枯れたので有名な「赤い森」は現在、緑の森になっている。汚染された樹木はリクビダートル達によって地下に埋められた。緑の森はその後に芽生え、30年弱経った今、立派な森に育った。ただし、これは見かけだけ。公式ガイドのゴンチャレンコは「道路のアスファルト部分から足を踏み出さないように」と口酸っぱく注意を促した。よく見ると、木々の間など、そこかしこに万国共通の原子力マークの標識が立っている。

 事故直後と異なり、ツアー客は放射線防護服を身につけなくても爆発事故を起こした4号機から100メートル近くまで向かうことができる。しかし、平常に見えるのは一部だけだ。私たちも、ガイドの指示を忠実に守り、何も触らないように、また路傍の草を踏んだりしないように、歩を進めた。

20151022日)