啄木鳥

腐敗メディア

516日付の日刊ゲンダイに「腐敗メディア、昨夜も首相とすし会合」「編集幹部が集結」という記事が載った。昨夜というのは、安倍晋三首相が日本を「戦争ができる」戦前に戻そうと、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を検討すると宣言した日の夜だ。

Facebookで拡散していたので気づき、急いで朝日新聞の516日付朝刊「首相動静」を確認すると、確かに以下のような記事があった。『(15日)午後86分、東京・西新橋のすし店「しまだ鮨」。時事通信の田崎史郎解説委員、毎日新聞の山田孝男特別編集委員、朝日新聞の曽我豪編集委員らと食事。1015分、東京・富ヶ谷の自宅』。

 ちなみに16日付けの朝日新聞朝刊は1面左肩に『最後の歯止め外すのか』という立松朗政治部長の厳しい論調を掲載している。その前夜である。朝日新聞では安倍首相を出迎えた記者のうち3人しか名前を出していないが、日刊ゲンダイによると、このほか読売新聞東京本社の小田尚論説委員長、NHKの島田敏男解説委員、日テレの粕谷賢之報道局長が出迎えたという。

 いずれもテレビに顔を出して、あれこれ解説(あるいは安倍政権を擁護)している面々だ。昔から政治記者は夜討ち朝駆けと称して、政治家の自宅にたむろしていることが多く、またそれを自慢してきたものだが、この2時間近い寿司屋での会合は夜討ちとは全く性格が異なる。むしろ集団的自衛権と解釈改憲を宣言できた祝勝会か打ち上げだろう。

 日刊ゲンダイは『21世紀の「5.15事件」と言える〝改憲テロ〟の当日にまで、首相と仲良く「すし会合」とは。メディアと権力の癒着は、のっぴきならないところまで来ている』と書いているが、日本が戦前に大きく舵を切り、戦争に進む恐れが出てきたときに、安倍首相を祝勝していた6人の名前も歴史に刻むべきだ。2014517日)